代表挨拶

私が、テレビ番組の制作会社に入社してから、早いもので２０年以上の月日が経過しました。

当時、私はすでに２０代後半。大学卒業時に就職氷河期に突入していたとはいえ、卒業後もどこにも就職せず（できずとも言う…）、アルバイトなどをしながら、日々、無為に過ごしていました。しかし、２０代後半になり、そろそろ将来にも不安を覚え、本当にやりたいことは何かを自分に問い直し、子どものころから好きだったテレビ関係の仕事に就きたいと考え、番組制作会社に入社することにしたのです。

番組制作会社に入社後は、早くディレクターになって番組を制作したいと思い、何事にもガムシャラに取り組んできました。特別番組のAD業務では、毎日テレビ局に泊まり込み、２か月間に数回しか帰宅できないという生活を送ったこともありますが、今となっては良い思い出です。

　現在、そのような働き方が時代にそぐわないことも理解していますし、今後、テレビ業界に入る皆さんにそうした働き方を推奨するということでもありません。しかし、クリエイティブな仕事は時間で区切ってはできない面があることや、テレビ番組は放送日までに制作を終えなければいけないという締め切りもあります。一方でヒトは休息がなければ、いい考えもまとまりませんし、アイデアも出てきません。これからの時代は、そうした仕事としての特殊性に応えつつ、プライベートも楽しめる働き方が求められるのではないでしょうか。

　弊社は、まだまだテレビ業界の片隅で漂う小舟のようなものですが、少しでも業界に貢献できる番組、そして何よりも視聴者の役に立ち、かつ面白い番組をお届けできるように、従業員一同が努力を惜しまず、研鑽を重ねて参りたいと思います。

株式会社セカンドプロジェクト
代表取締役　　木村　憲